イソフラボンは強い骨をつくるって本当?

私たちの骨は、毎日生まれ変わっています。
骨の中には骨芽細胞と破骨細胞という細胞があり、骨芽細胞が新しい骨をつくり、破骨細胞が不要になった骨を破壊して、骨の健康が維持されています。

一つの骨が新しい骨に変わるのに3~4か月、全身の骨は約3年で完全に新しいものに入れ替わる、といわれています。
もしこのバランスが崩れてしますと、私たちの骨はもろくなってしまいます。

女性ホルモン・エストロゲンは、この骨生成のバランスを保つのを助けています。
「女性」ホルモンですが、もちろん男性の体内にも存在して、骨の健康において、大切な役割を担っています。
もしこのエストロゲンが減少すると、骨芽細胞の骨生成が破骨細胞の骨破壊に追い付かなくなり、骨粗しょう症を誘発してしまいます。

大豆に多く含まれている「イソフラボン」は、体内でエストロゲンと同じ働きをしてくれます。
骨の健康を保つため、エストロゲンの不足を補うために、毎日適量を摂取することはとても効果的です。

骨が弱くなる原因として、カルシウムの不足も挙げられます。
血液中のカルシウム濃度が低下すると、筋肉や神経には異常興奮が引き起こされます。

そのため、体はその不足したカルシウムを補おうと、骨からカルシウムを溶かし出します。
結果的に骨のカルシウムは不足してしまいます。

イソフラボンは骨の中のカルシウムの溶出をくい止め、骨中のカルシウム不足を予防します。
それだけでなくイソフラボンには、カルシウムを蓄える作用もあります。
このようにして健康で強い骨をつくってくれます。

加えて、イソフラボンは骨形成を促進させる効果があります。
骨芽細胞が分化するときに産生される物質に、「オステオカルシン」というたんぱく質があります。
骨形成の指標になることから、骨形成マーカーとされています。

実験によって、イソフラボンがオステオカルシンの増加を促進することが分かっています。
つまり、骨芽細胞が分化し、新しい骨がつくられているということです。
さらに、オステオカルシンは骨にカルシウムを沈着させるためにも必要不可欠な物質です。

女性の場合、閉経時に女性ホルモンの分泌量が大幅に減少し、骨粗しょう症を発症しやすくなります。
そのため、毎日適量のイソフラボンを摂取することで、骨粗しょう症を予防することができます。
内閣府の食品安全委員会は、安全な一日摂取目安量の上限値を、食品による摂取の場合70~75㎎、サプリメントによる摂取の場合30㎎としています。